人体にかかる重力や関節を構成している軟部組織について

人体にかかる重力や関節を構成している軟部組織について
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こんにちは。あいあい整骨院新保院です。

今回は人体にかかる重力や関節を構成している軟部組織について紹介していこうと思います。

 

〇人体に加わる力

 

人が地球上で生活を営むとき、身体には必然的に重力が働いている。

日常生活で骨、筋、腱、靭帯などの運動器は、重力に逆らって活動しなければならない。就業中やスポーツ活動では、運動器に対してさらに負荷は加わることになる。

衣服をまとって日常生活を送る人間にとって、身体のいずれの部分も体重や衣服などの荷重に耐えなければならない。重力を含めて、身体に加わる荷重を「静力学的荷重」といい、これに耐えうる身体の力を「静力学的能動力」という。

正常な状態では、「静力学的荷重」と「静力学的能動力」とは平衡を保つが、この平衡は二つの面から破られる。一つは「静力学的能動力」が低下する場合、たとえば廃用性萎縮に陥ると「静力学的荷重」は正常であっても、これに耐えられない。もう一つは「静力学的能動力」は正常であっても「静力学的荷重」が異常に増加した場合である。二つの力のバランスが崩れた状態を「荷重不均衡状態」といい、さらに病的状態に陥るものを「静力学的機能不全」としている。

「静力学的荷重不全」は身体のいずれかの部分にも起こりうるが、荷重のかかりやすい脊柱や下肢などに好発する。これによる変化は荷重の支持に重要な働きをする骨、関節に現れ、筋、腱などにも生じる。

また「骨は一定度の屈撓性と弾力性があるから荷重が加わると屈曲するが、一定限度を超えない限り、荷重を取り除くと元の状態に戻る。しかしその荷重が程度を越え、あるいは荷重自体はあまり無理なものではなくても、長時間にわたるとそこに生じた屈曲の回復が困難になる。また回復できる程度のものでも回復しないうちに第2の荷重が加わると、屈曲や変形が集積して、著名な変形をきたす」と述べていて、これを「静力学的負荷変形」と呼んでいる。

従来、組織が損傷されるときの力とは、ある程度の負荷があって、損傷を受けた側に対し明確に損傷原因として認識できるものとしてとらえられてきた。しかし、異常が認識できない程度の力によっても組織の損傷は発生しうるものである。

一方、単に患部のみに治療を施しても治癒しないこともあることから、損傷にいたるまでの様々な背景を確実に把握し、全身観察と損傷要因を取り除く環境整備などを患部の施術と同時に進めていく必要がある。そのためには、人体に加わる力を理解し、各損傷の正確な分析がなされなければならない。

 

 

 

〇損傷時に加わる力

 

・瞬間的に作用するもの(急性)

原因と結果の間にはっきりとした直接的関係が存在するもので、落下、打撃など運動器に加わった瞬間的な「力」によって損傷が発生する。

 

・繰り返しや継続して作用するもの(亜急性、反復性あるいは蓄積性)

原因と結果の間には直接的もしくは間接的な関係が認められるが、必ずしも「力」を自覚できるとは限らない。加わる力は通常の日常生活活動では働かない程度の大きさではあるが、一回では明確な組織損傷にはいたらない程度のものである。この力によって運動器の微細な損傷(ミクロ損傷)が発生し、繰り返し継続して力が作用することによって蓄積(損傷組織の修復過程中に新たな損傷が加わることが繰り返される)され、器質的な変化にいたる。

運動器の器質的な変化にいたる損傷を起こすのに必要な力の大きさは、受傷者個々の身体的特性や受傷時の身体状況によって異なるため、同様の力が加わったとしても損傷を起こす人と起こさない人とがあり、同じ人でも損傷を起こす場合と起こさない場合とがある。臨床症状は、突然出現するもの、違和感や軽い疼痛を継続して感じていて徐々に日常生活に支障をきたし損傷と自覚するものなどがある。

具体的には、野球における投球動作、長距離走、作業などの継続(以上、使いすぎ)負荷のかかった状態で一定の姿勢を保つ(使い方の間違い)などの場合があげられ、運動器の一部に継続して一定以上の力が加わるものである。また、オフシーズン明けのスポーツ活動の再開(不使用後の急な負荷)などでは、通常では起こりえない程度の負荷で損傷が起こる。これらの場合の損傷では損傷部の組織学的変化、出現する症状や、所見、治癒経過、予後などは急に準ずるもので、急性と同様な治療で治癒が見込めるものである。

 

〇関節構成組織

 

・軟骨組織

軟骨は、線維軟骨、弾性軟骨、硝子軟骨に分類される。ここでは関節軟骨部の多くを占める硝子軟骨について述べる。

関節軟骨は骨端をおおっている軟骨で軟骨膜を持たない。通常は硝子軟骨である。関節軟骨の平均の厚さは2〜4mmで、大関節では厚く小関節では薄く形成され、凹状の関節面の辺縁、凸状の関節面の中心付近が厚い構造になっている。若年者では透きとおった白色だが加齢に伴い黄色に変化する。成人では血管、リンパ管、神経の分布はなく細胞は比較的少なく、細胞間基質が豊富である。細胞間基質全重量の10〜15%がプロテオグリカン、10〜15%がコラーゲン、70〜80%が水分で構成され、弾力性に富んでいる。含有される多量の水分は滑液とともに滑らかな関節の運動性を支えている。

 

・関節包

関節包は内層と外層からなる。外層は骨膜の表層部に続く線維膜で、強い結合組織からなる丈夫な層である。線維膜の線維は部位もしくは層によって特定の走行をとり、一部の関節では密な集団や束をつくって関節包の特定の部位を強めている。内層の滑膜は疎な、軟らかい結合組織からなり、しばしば滑膜ヒダとなって関節腔内に突出する。大きなものは脂肪組織を含み、対向する関節面の適合しない部を補い、関節腔の死腔を埋めている。滑膜ヒダの表面から小さな多数の滑膜絨毛の突出がみられる。関節包内面や関節軟骨の表面は滑膜から分泌される少量の滑液によってうるおされている。

 

・滑液

滑液(関節液)は淡黄色、透明で粘性の高い濃い液体である。正常な滑液量は0.1~3.5mlで関節の潤滑および関節軟骨を栄養している。基本的には漏出した血漿に滑膜細胞で産生されたヒアルロン酸蛋白質複合体が加わったものである。

 

・靭帯

関節には骨を互いに結ぶ多数の靭帯があって、骨の結合を強めるとともに、運動の支点となり、運動を一定の方向に導き、それ以外の方向への骨の動揺や過度の運動を制御している。関節腔外に存在する関節包外靭帯と、関節腔内に存在する関節包内靭帯がある。靭帯が関節包の線維膜と癒着し、関節包から分離できないものも多い(関節包外靭帯)。

靭帯は、骨膜に連絡する部分でシャーピー線維となって骨膜を貫通して骨に進入し付着している。これはコラーゲン線維の周辺に骨の基質成分が沈着、あるいは骨に隣接するコラーゲン線維間に生じた骨化によってコラーゲン線維が骨中に根をおろした結果と考えられる。

 

・関節円板または関節半月

コラーゲン線維の多い線維軟骨性の結合組織からできている。円板は関節腔を完全に、半月はそれを不完全に分けている。関節運動の際に、骨頭の誘導機能を持ち、関節面の適合性を高めていると考えられている。顎関節または胸鎖関節などのように完全に分かれた二つの関節腔を作るものもある。

半月は線維軟骨で、実質内に血管、神経の分布はみられないが、滑膜に付着する部分では血管網がよく発達し、神経終末もみられる。膝関節の半月は荷重を大腿骨から脛骨へと伝達する役目があり、コラーゲン線維構造が強靭である。コラーゲン線維が半月の軸に平行に走り、関節面に平行な弓状に彎曲し線維束を形成する。この線維束には放射状に走る線維や、少しずつ走行の違う線維がからみあって、半月の三次元線維構造が作られる。

 

・滑液包

筋または腱と骨の間にある結合組織性の嚢胞で、内面は滑膜におおわれ、粘液様の滑液を入れる。しばしば関節腔との交通が認められ、多数の腔に分かれていることがある。運動の際に組織間の摩擦を少なくする働きがある。存在する部位によって皮下滑液包などと呼ばれる。

・関節唇

軟骨細胞の散在するコラーゲン線維性結合組織からできていて、関節窩の縁にあって関節窩の大きさと深さを補い関節の安定性を高めている。

今回は人体に関わる重力や関節に存在する軟部組織について紹介させていただきました。

日常生活などで不良姿勢をしていたり、関節に過度な負担がかかることで軟部組織の損傷が起き、痛みに繋がります。あいあい整骨院では様々な症状に対応しておりますので、何かお困りの際は、ご連絡お待ちしております。

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記事投稿者

あいあい整骨院 新保院 院長の大山悟司です。中学、高校と柔道をしていてケガをした時に整骨院に通いその際に先生に痛みをとってもらい感動しました。

岡山市南区にあります、あいあい整骨院 新保院 院長の大山悟司です。
中学、高校と柔道をしていてケガをした時に整骨院に通いその際に先生に痛みをとってもらい感動しました。自分を将来このような仕事を出来たらいいなと思い治療家の道に進みました。その時の先生みたいに、この仕事の素晴らしさや凄さを患者様に伝えれたらと思います。お身体でお悩みの事があればなんでもご相談下さい。
精一杯頑張って施術を行いますのでよろしくお願いします。

新保院(岡山市南区) 院長 大山 悟司

津山工業高校を2004年卒業、朝日医療大学校を2007年卒業。2008年から2013年まで岡山市中区にて整骨院勤務。2013年にあいあい整骨院入社し、2020年よりあいあい整骨院 新保院の院長に就任。
柔道整復師資格を保持。

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