筋肉とは
身体の様々な器官を動かす働きをしています。
筋肉は、筋線維という線維で出来ています。骨格筋、平滑筋、心筋の3つに分類します。
目次
筋肉の構造
筋は多数の横紋筋が血管、神経を伴う疎性結合組織によって束に集結された一つの器官で筋の個体となします。筋線維は結合組織の薄い筋肉膜に包まれ、第1次の筋足束をつくり、第1次の筋束はさらに筋周膜(内筋周膜)に包まれ第2次、第3次と筋束を作り筋肉を形成します。
筋肉の両端は通常、筋線維を欠き、腱を備え、骨や靭帯に付着します。
多くの筋肉は1つの骨から起こり、他の骨についています。筋肉の両端のうち筋肉の収縮時に固定されているかあるいは動きの少ない方を起始と呼び、動きの多い方を停止といいます。
筋肉の形状は筋の種類によって異なるが、基礎形は紡錘形を呈して、両端は腱となり骨あるいは靭帯、皮膚などにつき、筋の中央部の多くは強く腫大した筋腹があります。
筋腹は通常1個のことが多いが2個また多数の事もあります。
筋の種類
骨格筋
腕や足の筋肉、腹筋、背筋などがあります。運動にて増加する筋肉のことで、筋肉全体の40%を占めます。
関節をまたいで、2つの骨についている筋肉が伸び縮みすることで、身体を動かしていきます。自分の意志で自由に動かせる筋肉で急速に運動することができますが疲れるのが早いのが特徴です。
平滑筋
内臓や血管のかべにある筋肉で、胃や腸を動かしたり、血管を伸び縮みさせたりできます。
自分の意志で動かしたり、止めたりすることはできず、自分たちが生きていくために欠かすことができない、さまざまな活動を担っています。ゆっくりと長時間の運動ができるのが特徴です。
心筋
心臓だけにある筋肉です。心臓全体が筋線維の網目のようになっており、自分の意志とは関係なく一生の間、規則正しくはたらき続けます。
おだやかに動いたり激しく動いたりすることができるのが特徴です。
筋肉の役割
身体を動かす、身体を安定させる
筋肉の中でも骨格筋は、骨と骨をつなぐようについており、歩く、走る、座るなどの一環の動作も、筋肉が伸び縮みすることで、成り立ちます。
骨格筋が関節を安定させることで姿勢を保ち、正常な動きを行います。
人間は常に重力の影響をうけており、身体を支えるだけで多くの筋肉が必要としており、力を発揮します。
衝撃の吸収、血管、臓器の保護
外部の衝撃から身体を守る役割を担っており、内臓や骨などの衝撃から守っています。
筋肉を覆うことによって、血管や臓器を守っています。
ポンプの役割
心臓から押し出された血液は、身体の隅々までめぐり静脈を通り心臓にもどります。
心臓から離れた場所になるほど、送り出された血液の勢いが弱くなり、筋肉が伸びたり縮んだりすることで静脈に圧力がかかり、血液の循環が促進されます。
この作用は「筋ポンプ作用」とよばれ、血液を循環させるのに重要な働きになっております。なかでも心臓からもっとも遠い足に巡ってきた血液を心臓に押し戻す時に重要な役割を果たすのが、ふくらはぎの筋肉であり、その働きから「第2の心臓」ともよばれます。
熱生産、代謝上昇
人間は常に体温が36度から37度を保たてるようになっています。身体の熱生産の約6割を筋肉がしめており、熱を発生させることで、寒い環境下でも一定の体温を保ちます。
生命維持とするのにおいて大切な熱を発生させるため、筋肉は常に、エネルギーを消費します。主なエネルギー源は糖質と脂質です。筋肉が多いと熱の発生量(基礎代謝)も増えるため、代謝がアップし、生活習慣病の予防にもつながります。
免疫力をあげる
筋肉は人間の免疫力に関係があり、リンパ球を始めとする免疫細胞は、グルタミンというアミノ酸によって活性化されます。
グルタミンは筋肉内に多く蓄えているため、筋肉が減ってしまうと免疫機能が低下します。
・ホルモンの産生
骨格筋が産生するホルモンの役割は、筋肉や骨の形成や再生、抗炎症作用、糖質や脂質の代謝への関与、心筋細胞や血管内皮細胞の保護に役立ちます。
水分を蓄える
人間の身体の中で、最も大量の水分を保持しているのが筋肉です。
脂肪量が多い女性にくらべると、筋肉量が多い男性のほうが体内の総水量は多く、健康な成人で、体重の60%前後(男性60%、女性55%)となっております。
筋肉が少ない人は水を飲んでも身体に貯めておくことが難しく、脱水症状を起こしやすいです。
筋肉量が大きく減りやすい年配者は、身体の中の水分が5kg~10kgも減ってしまっている場合、熱中症をおこしやすくなります。
なぜ筋肉が硬くなるのか
主に、長時間の不適切な姿勢、不健康な生活習慣、運動不足、ストレスの蓄積、使いすぎ、加齢などがあげられています。
運動不足や加齢による体力・筋力の低下により、筋肉がかたくなります。じっとしていることにより、筋肉の柔軟性が低下し、そのまま動かさないでいると筋肉が硬くなります。
インナーマッスルとアウターマッスルの違い
インナーマッスルの特徴
主に体幹、肩関節、股関節、様々な骨の周りに筋肉があります。
体幹のインナーマッスルは腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群などがあり、身体の中心部で内臓を支えたり、脊柱を安定させたりする働きがあります。
肩関節のインナーマッスルには肩甲下筋、棘上筋、などがあげられます。肩の動きを支える役割をしています。
股関節は梨状筋や外閉鎖筋などのインナーマッスルがあり、股関節の動きを安定させる働きがあります。
インナーマッスルの役割
インナーマッスルは姿勢保持筋とも呼ばれています。主に身体の深部で骨盤などの関節を安定させたり、脊柱を支えたりするなどの働きがあります。
インナーマッスルがしっかり働いていると、身体が安定して大きな怪我をしにくくなります。さらに美しい姿勢を維持しやすくなり、内臓を支える働きや基礎代謝をあげる効果が期待できます。
内臓を支える筋肉が衰えると、内臓が本来あるべき正しい位置よりも下に下がることがあり、胃や腸などの位置が下がると、消化吸収の機能が正常に行われにくくなり、消化不良や便秘などの問題が生じます。
アウターマッスルの特徴
胸の大胸筋、太ももの大腿四頭筋、殿部の大殿筋などが、身体の表層部に位置する様々な筋肉がアウターマッスルです。基本的には自分の意志で動かせる筋肉です。
そのため、日常生活やスポーツをするときなどに大きく身体を動かすにはアウターマッスルの働きによって動いております。
スポーツジムなどで行うウエイトトレーニングやマシントレーニングなどの筋トレで鍛えることができます。筋トレを行ってアウターマッスルを鍛えると、見た目が変化しやすいため、体型が大きく変わる特徴もあります。
アウターマッスルの役割
アウターマッスルは、身体を動かすためになくてはならない筋肉です。
速い動きや大きな力を出す動きに使われる筋肉とされ、持久力がないため長時間動かすことが難しいというのが特徴です。
日常生活の運動不足などでアウターマッスルが弱くなっていると、運動機能が低下していき重い物を持つことができなくなったり、速く走ることができなくなったりなどの様々な問題が生じます。
アウターマッスルには、外部の衝撃などから骨を守る役割があり、万一どこかにぶつけたり事故にあったりしたときにも、筋肉によってある程度身体が守られます。
今回は筋肉の形態と機能について書きました。
あいあい整骨院では身体を支える筋肉をつけるEMSや力を発揮するときに使えるようにする加圧トレーニングなどもありますのでお気軽にスタッフにご相談ください。