皆さん、こんにちは!
あいあい整骨院大安寺院の中原です。
今回のブログでは産後骨盤矯正の必要性と産後に起こりうる症状についてまとめていきたいと思います。
身近に産後の方がいましたら分かりやすくまとめていますので、一度読んでいただければと思います!
なぜ、産後骨盤矯正が必要なのか…?
整骨院(接骨院)や整体などで『産後骨盤矯正』と目にすることが多いと思いますが、実際に産後骨盤矯正って必要なの??と思った方も多いのではないでしょうか。
当院に通院されている患者さんの多くも最初は「した方が良いのかな…と思って」といった方々が大半です。
結論から言うと、産後骨盤矯正はしたほうが良いです。このように言うには大きく2つ理由があります。
出産時に骨盤の歪み(開き)が起こり、その結果として身体の重心バランスが崩れる
→結果として腰痛や恥骨痛、膝痛、肩こり、腱鞘炎などの症状を引き起こす。
特に出産直後は下腹部や腹回りを支える筋肉や骨盤の靭帯を正しい位置に戻せないので、下腹部の筋力が落ち、結果としてポッコリしたお腹の状態が続く。
産後は上記以外にもこれだけの症状を訴えられる方が多いです。
- 背部痛
- 股関節痛
- 首こり
- 頭痛
- 尿漏れ
- 不眠
- めまい
- 疲労感・倦怠感
- 眼精疲労
産後の骨盤は時間をかけて産前の身体に戻っていきますが、それまでにも育児などで身体への負担を掛け続け、症状を長引かせてしまう可能性があります。ですから、産後骨盤矯正を受けて一日でも早く身体を産前の状態に戻し、良い状態にしていく必要があります。
産後骨盤矯正はいつからしても良いのか?
正常分娩では1か月以降から、帝王切開では2か月~6か月以降からが良いとされています。
産後は悪露(おろ)と呼ばれる子宮内膜や分泌物の排出があります。生理よりも量が多い出血があり、分娩時に残った胎盤の一部が排出されることも。産後すぐから1ヶ月前後までは悪露(おろ)が続くので、この期間は施術を避け、落ち着いてから受けた方が良いです。お身体の状態に合わせて行っていく方が良いので、不安な方は一度、お問い合わせいただいた方が良いかと思います。
EMSと併用して行う意味とは?
当院の産後骨盤矯正では施術に加えてEMS(Electrical Muscle Stimulation)という電気によって筋肉を刺激して動かし、筋力トレーニングのような効果が期待できる機械を併用し行っていくことを基本としています。このEMSでは比較的表面にあるアウターマッスルという筋肉だけでなく正しい姿勢を維持する際に働くインナーマッスル(いわゆる体幹)までアプローチすることが出来ます。
妊娠中は1年近くお腹が大きい状態であり、ホルモンなどの作用によって普段では考えられないほど、引き伸ばされてしまいます。そのような状態で産後、すぐに元の状態に戻るかというとそのようなことは無く、自分で身体を真っすぐ支えようと思ってもインナーマッスルに力が入りづらいので支えられないのです。
そこで、当院の産後骨盤矯正では施術で歪んだ(開いた)骨盤を整え、EMSで筋肉を鍛えて産前の状態に一日でも早く戻せるようプログラムを組んでおります。
産後骨盤ベルトだけでは良くないの?
骨盤ベルトでサポートを行うのももちろん大切です。むしろ、産後から1か月ほどは骨盤の緩みが強いので行った方が良いと考えています。ただ、骨盤ベルトを巻き続けているとベルトが無ければ支えられない身体となってしまうので、長期的に考えると骨盤矯正やEMSを行いながら歪みの調整や筋力トレーニングを行い、骨盤ベルトに頼らなくても骨盤が安定し、日々過ごせるようにしていくことが大切です。
先にも記したように、産後は様々な症状が出てきます。特に訴えられることが多い症状を絞りまとめていきますので、特に出産経験のある女性の方は自分に当てはまるものが無いか見ていただければと思います。
腰痛
目次
ホルモンによる影響
出産後の腰痛はホルモンが関係しています。出産中は骨盤を広げるため、『リラキシン』というホルモンが多く分泌されます。『リラキシン』が出る事で子宮周囲の靭帯が緩むと言われていますが、靭帯の緩みは骨盤の歪みを引き起こし、腰痛を引き起こしてしまいます。
腹筋低下による影響
腹筋は、姿勢の保持や内臓を支え正常な位置に保つなどの役割をしていますが、妊娠中は子宮が大きく膨らむことで腹筋が引き延ばされます。こうした物理的作用と筋肉を緩めるリラキシン、エストロゲン等のホルモン作用の結果、『腹直筋離開』という状態になります。
腹直筋離開とは、白線といわれる腹直筋の真ん中を縦に走行する線が引き伸ばされ、腹直筋が左右には離れてしまう状態のことです。
腹直筋が左右に離れることで、姿勢保持することができなくなり、腰痛を引き起こしてしまうのです。
育児中の不良姿勢による影響
前かがみになることで骨盤や腰椎が開きやすくなるため、腰に負担がかかる+腰の筋肉が緊張し、腰痛を引き起こしやすくなります。
恥骨痛
腰痛でも記しましたが、赤ちゃんができると妊婦さんの体の中には『リラキシン』というホルモンが盛んに分泌されます。このホルモンは骨盤を締めている靭帯を緩ませ、骨盤を開きやすくする作用があります。
“リラキシン”によって骨盤周りや恥骨周りの靭帯が緩むと
- 骨盤が徐々に開いていき、恥骨結合の引っ張りや捻じれが生じて恥骨痛を引き起こす
- 赤ちゃんの重さが恥骨にのしかかるため、負担が掛かり痛みを引き起こす
といったことが身体の中で起こります。
また、妊娠中は靭帯だけでなく骨盤周りの筋肉も緩む(伸び)ます。これらが起きると身体が歪んでしまい痛みが出ることもよく見られる症状の一つです。
出産後、徐々にリラキシンの分泌も減り、時間をかけて産前の身体に戻ろうとしていきますが、骨盤や靭帯の歪みが直らなかったり骨盤の開きが戻らない場合は、出産後も痛みが続きます。また、歪みは身体にとって負担となり、結果として他の部位をかばう形となり新たに痛みを発症してしまうこともあります。
骨盤の捻じれ、開きを改善していくことにより、徐々に恥骨の痛みも落ち着いていきます。
肩こり
一般的に、肩こりの原因は生活習慣によるものが多いと言われています。姿勢(猫背・前かがみ、長時間の同一姿勢など)、運動不足、精神的なストレス等々。また、冷房による冷えやショルダーバッグなど荷物をいつも同じ側で持つ、といったことも肩こりを引き起こす原因となります。
一方、産後は、おむつ替えや授乳など赤ちゃんのお世話全般において、首を曲げて胸を閉じ、前かがみになる姿勢が急増します。特に抱っこや授乳で左右決まった側を「酷使していたなぁ…」という方も多いのではないでしょうか?また、乳房が張って重たくなったり、痛みを感じている場合には、肩周りを動かす機会が減ってしまいます。このような状態が続くと肩の筋肉が張り続け、肩こりを発症することもあります。
他にも、妊娠中からの姿勢の変化や分娩時の骨盤の変化、産後の運動不足や睡眠不足・ホルモンの変化によるストレスも肩こりの一因になり得ます。このように、産後は肩こりを発症・悪化させる要因がたくさんあるのです。
膝痛
出産による骨盤の歪み
産後の膝痛の原因としてまず挙げられるのが、出産による骨盤の歪みです。出産を経た女性は分娩方法に関わらず、骨盤が広がった状態になります。骨盤が歪むと膝が開いたO脚気味になってしまうのですが、この状態が膝にかなりの負担をかけてしまい、痛みが出てしまいます。
腰まわりや太ももの筋肉の疲れ
産後の膝痛の原因として2つ目に挙げられるのが、腰まわりや太ももの筋肉の疲れです。出産後は片腕で赤ちゃんを抱きながら家事をしたり、おむつ交換などで立ったり座ったりといった動作をすることが多くなります。赤ちゃんをお世話するための動作を繰り返すと、腰や太ももに疲労がたまり、膝関節に負担がかかって炎症を起こしてしまうことがあるのです。これが、産後の膝の痛みにつながります。
ホルモンの影響
産後の膝痛の原因として3つ目に挙げられるのが、ホルモンの影響です。妊娠中から産後にかけて、女性の体内ではリラキシンというホルモンが分泌されます。このホルモンは関節を緩ませ骨盤の開きをスムーズにするために分泌されるのですが、同時に膝の関節も緩ませてしまい、痛みが出てしまうことがあるのです。
腱鞘炎
今まで腱鞘炎とは無縁だった方も、産後に腱鞘炎になってしまうケースがとても多く、初産のママさんは特に腱鞘炎になる可能性はより高い傾向にあります。産後に腱鞘炎が多くみられる主な理由は3つあります。
赤ちゃんのお世話で、手首や指を「使い過ぎ」てしまう
育児中は手首を長時間使う動作を毎日繰り返します。
- 頭を抱えながらミルクをあげる
- 沐浴の際に、頭を抱える
- 抱っこする など
利き手と逆の手(右利きの場合は左手)で頭を抱えることが多いので、右利きの人は左手首を、左利きの人は右手首が腱鞘炎になりやすい傾向にあります。
手首は筋肉量が少ないから
手首は人体の中でも筋肉量がもっとも少ない部位のひとつです。 筋肉量が少ないということは、それだけ疲労がたまり腱鞘炎にもなりやすいといえます。筋肉が少ない部位なのに、育児中は酷使してしまう。このようなことから、手首の腱鞘炎が起こりやすくなっているのです。
手首の腱鞘炎が一番多い症状ですが、次に多いのが指の腱鞘炎(バネ指)です。一般的にバネ指は、編み物やピアノなど指を酷使した結果、発症しやすい症状です。 しかし、手のひらで赤ちゃんの頭を支える時には、手首だけでなく親指を中心に、指にも負担がかかっているので、育児中にも発症しやすい症状といえます。
産後の女性ホルモンの減少
産後は女性ホルモンの分泌が大きく減少します。女性ホルモンの一種であるエストロゲンには炎症による腫れなどを改善する作用があり、腱鞘炎の発症を抑制していると考えられています。そのため、エストロゲンの分泌が減少する産後は、腱鞘炎を発症するリスクが高い時期だといえます。
最後に。
出産後の身体の状態をよく“産後の女性は全治2か月の交通事故と同じぐらいダメージを受ける”という例えで表現をしたりします。
出産というのはそれほど身体へのダメージが大きく、ケアを行わなければ身体の各所にいろんな症状をきたします。
各症状の欄でも記しましたが、すべての症状は出産による骨盤の歪みや開きから起こっているといっても過言ではありません。
あいあい整骨院では大安寺院、新保院、津山院、古京町院、倉敷連島院と5院全て、キッズスペースを設置しており、小さなお子様をお連れになっても対応可能です。また、土日祝日も診療しており20:00まで受付をしておりますので、産後のケアを考えられている方は、是非、あいあい整骨院へご連絡いただければと思います。