こんにちは!岡山市中区古京町にあります「あいあい整骨院 古京町院」の河知です。
新学期も始まり、これからの勉強や部活動にドキドキ、わくわくしている学生さんも多いと思います。今回は数ある部活の中でもハンドボールでの怪我についてお話していきます。ハンドボールは日本では野球やサッカーに比べると、名前は知っているがルールなど詳しく知らないという方が多いと思います。そしてハンドボールは相手選手と激しくぶつかるコンタクトスポーツで怪我も多いスポーツです。思わぬ怪我でパフォーマンスが低下したり、選手生命にかかわることもあるかもしれません。ハンドボールで起こる怪我は、指・肩・腰・股関節・膝・足首と身体全体に起こります。怪我の起こりやすさでいうと足首が一番多く、次に膝・腰が多いそうです。
今回のお話では膝の怪我、その中でも前十字靭帯の損傷とその予防法についてお話します。
目次
ハンドボールとはどんなスポーツ?
怪我のお話をする前にハンドボールはどんなスポーツなのかを少しご説明します。ハンドボールはバスケットボールとサッカーを足したようなスポーツといわれています。チームのプレーヤーは、ゴールキーパー1人、コートプレーヤー6人の計7人で、コート内に2チームが互いに向き合い、相手のゴールへボールをバスケットボールのように手でパスとドリブルでつなぎ、サッカーと同じような形のゴールに手でシュートし得点を入れていきます。
コートの大きさは縦40m・横20mで、ゴールの大きさは高さ2m・幅3mの大きさで、競技時間は高校生以上が前半30分、後半30分、中学生は前半25分、後半25分で行われます。また、ボールを持って歩けるのは3歩までで、さらには3秒ルールというものがあります。3秒ルールといえば、食べ物を落としても3秒以内に拾えば食べても大丈夫!!ではなく、ボールを3秒以上持ってはいけないというハンドボール特有のルールです。特有のルールとしてもう一つ、ゴールエリアラインより内側はゴールキーパー以外踏み込めない不可侵の領域結界が展開されており、敵味方関係なく踏み込むと反則になります。ただ空中は反則にならないのでジャンプシュートが多くみられることになります。
ハンドボールは『走る・投げる・跳ぶ』の3要素が揃ったスポーツで、スピード・迫力ある攻防や華麗なシュートが魅力です。
膝で起こる痛みの前十字靭帯損傷
前十字靭帯は膝関節の中で大腿骨と脛骨をつないでいる靱帯で、大腿骨に対して脛骨が前方に移動するのを制御したり、捻った方向に動きすぎないように制御をしています。
ハンドボールはディフェンスのプレーヤーが、オフェンスのプレーヤーに対して正面であれば身体接触が許されているため、激しい体と体のぶつかり合いにより格闘技のようなパワー溢れるプレーが見られます。
しかし、膝の前十字靭帯損傷はコンタクト時に起こるよりも非コンタクト時に起こる方が多いとされていて、片足着地の瞬間に外側からのストレスで発生しやすいです。特に片足接地での急激な減速、切り返しなど、地面からの衝撃を上手く吸収出来ずに断裂するケースが多いようです。また男性よりも女性のほうが前十字靭帯損傷の発生頻度が高い傾向にあり、これは女性のほうが男性と比べて筋力が弱いため、靭帯に負担がかかり切れてしまうと考えられています。
受傷時にブツッという断裂音を感じることがあり、受傷後は関節内に血液が溜まることにより関節の腫脹を伴います。膝の不安定感や、膝くずれ(膝が抜けるような感覚)が生じることもあります。
前十字靭帯損傷の治療法
治療方法は、保存的な方法と手術とありますが、前十字靭帯は関節内にある靱帯のために、一度断裂してしまうと自然治癒はほとんど望めません。断裂したままの状態でも一般生活に支障は出にくいですが、関節への負担が大きくなることで将来的に軟骨の摩耗や膝関節の変形などに進むことがあるため、手術をすすめられることが多いようです。
あいあい整骨院での治療法
あいあい整骨院では、問診と徒手検査によって損傷箇所と程度を鑑別して、まずは痛みと炎症を抑えるためにRICE療法を基本に、アイシングと固定を行います。損傷の程度により整形外科の受診をおすすめする場合もあります。
また、超音波、微弱電流、といった物理療法を個々の症状に合わせ疼痛緩和、早期回復を促進させます。
痛みの治療が順調に進みましたら、お体の状態をチェックしてトータルバランス療法を行い骨盤のズレや体の歪みを整えて再発が起きにくいように調整していきます。
再発防止にむけて身体の機能、使い方の向上をはかるための、セルフストレッチや筋肉トレーニング、姿勢や歩行など動作指導等の運動指導を行います。
加えてEMSを用いて状態に合わせた筋力強化を図ることも可能です。
前十字靭帯損傷を予防するための膝のトレーニング
前十字靭帯の損傷は片足接地での急激な減速時に外側からのストレスで発生しやすいことから、このストレスが加わらないようにしていくことが大切です。そこで一番大切なのは、片足接地の際に膝が内側に入らない事です。つまり『knee-in toe-out』の状態にならないようにしていかなければなりません。また、片足接地時の重心の位置にも注意が必要です。
そこで前十字靭帯損傷を予防するためのおすすめのトレーニング方法をご紹介しましょう。前十字靭帯損傷を予防するトレーニングメニューとしては、筋力、瞬発力、敏捷性、バランス、柔軟性の中から最低でも3つの要素が含まれたものが推奨されています。
片足バランスのトレーニング
両手を腰に当てて背筋を伸ばし、股関節を90度になるように片足を上げます。そのまま30秒キープするだけです。この時、体がグラグラしないようにするのがポイントです。バランスディスクなどを使ったり、ボールのキャッチなどの動作を加えることでレベルを上げていくことができます。正しい動作ができるレベルで徐々に難しくしていきましょう。
デプスジャンプ トレーニング
ボックスの上に立ち、足を踏み出して自然にボックスの下に落ちるように両足で着地します。着地した際に静止しないように、できるだけ早く両足で上にジャンプします。両足が地面に付いている時間をできるだけ短くしましょう。
最初はボックスから飛び降りてジャンプをしないで静止するトレーニングでも良いと思います。ボックスから飛び降りての静止の際は膝を伸ばして静止するのではなく、膝を曲げて静止するように行なって下さい。曲げたときに膝が内側に入らないようにすることと、腕をしっかり振って、それと連動してジャンプをしましょう。
ラテラル・スクワット トレーニング
両足を肩幅の2倍ほどに大きく開き、膝とつま先は正面に向けます。両手は胸の前でクロスしておきます。右足のかかとに重心をのせて、お尻を後ろに突き出しつつ、左脚は伸ばしたまま右膝を曲げていきます。右太腿が床と平行になるくらいまで深くしゃがんだら、元の姿勢に戻ります。反対側も同様に、左右交互に行いましょう。
フロントランジ トレーニング
足を揃えて立ち、片足を大きく一歩前へ出します。次に、上体をまっすぐにしたまま股関節と膝を曲げていき、前足の膝を90°まで曲げたら、前に出した足のかかとでグッと床を蹴って元の姿勢に戻ります。この動作を繰り返し、反対側も同様に行っていきます。
フロントランジを行うにあたって気を付けることは、
- ・膝がつま先に対して内側や外側にならないようにする
- ・膝を曲げたときつま先よりも前に出さない
- ・身体が前のめりにならない
- ・背中を丸めない
- ・勢いよくやらない
特に、膝とつま先の向きには気を付けて行うようにしてください。常にフォームを確認しながら行うようにしましょう。
まとめ
今回ご紹介したトレーニング以外にもたくさんありますが、怪我を予防するためにも取り組んでいただければと思います。
もし、万が一、怪我をしてお困りの際には「あいあい整骨院 古京町院」にご相談ください。症状改善から予防まで全力で施術とアドバイスをさせていただきます。