こんにちは。岡山市中区古京町にあります「あいあい整骨院 古京町院」の河知です。
立冬もすぎて本格的な冬がやってきます。ウィンタースポーツで有名なのがスキーです。スキーやスノーボードが好きな方は、ゲレンデが開くのを今か今かと待っていらっしゃるのではないでしょうか?そこで、今回はスキー中に起こる怪我についてお話をしていこうと思います。
スキーにおける怪我が一番多い場所は体のどこだと思いますか?スキーをされている方だとご存じの方が多いと思いますが、怪我が一番多いのは膝です。あと思いのほかに多いのが肩回りの怪我です。転倒時に腕をついたり、肩から落ちるなどで、肩の脱臼や鎖骨の骨折も多く発生しています。今回はその中で凸凹や体重による負担による膝の怪我に注目してお話していきます。
目次
代表的なスキーでの膝の怪我
内側側副靭帯の損傷(ないそくそくふくじんたい)
内側側副靱帯は膝関節の内側で、大腿骨と脛骨をつないでいて、膝関節の外反および下腿の外旋を制御しています。
膝が外側に捻られた際に損傷することが多く、スキーの先端が外に開いた状態で転倒した時や、滑走中の場合はエッジング時などの際に損傷するのが多いです。重症例では後述する前十字靭帯や半月板などの損傷も合併している場合があります。
症状としては膝の内側の痛みと膝の可動域制限、腫脹が顕著に現れ歩行困難になることもあります。
治療方法は、RICE療法を基本とした固定などで保存療法が行われますが、損傷の程度によっては手術が必要になることもあります。
前十字靭帯の損傷(ぜんじゅうじじんたい)
前十字靭帯は膝関節の中で大腿骨と脛骨をつないでいる靱帯で、大腿骨に対して脛骨が前方に移動するのを制御したり、捻った方向に動きすぎないように制御をしています。
転倒時やジャンプの着地などで急に膝を激しく捻ったり、過度に膝が伸ばされてしまったときに損傷することが多いです。また男性よりも女性のほうがスキーにおいての前十字靭帯損傷の発生頻度が高い傾向にあります。
受傷時にブツッという断裂音を感じることがあり、受傷後は関節内に血液が溜まることにより関節の腫脹を伴います。膝の不安定感や、膝くずれ(膝が抜けるような感覚)が生じることもあります。
治療方法は、保存的な方法と手術とありますが、前十字靭帯は関節内にある靱帯のために、一度断裂しまうと自然治癒はほとんど望めません。断裂したままの状態でも一般生活に支障は出にくいですが、関節への負担が大きくなることで将来的に軟骨の摩耗や膝関節の変形などに進むことがあるため、手術をすすめられることが多いようです。
半月板の損傷(はんげつばん)
半月板は膝関節の中で、大腿骨と脛骨の間にある線維軟骨です。膝関節にかかる荷重を分散させたり、衝撃などの吸収や関節の位置を安定させるクッションのような働きをしています。
内側側副靱帯や前十字靭帯の損傷に合併して損傷することが多く、運動時の痛みや膝くずれ、曲げ伸ばしの際に引っ掛かり感があったり、ひどい場合には膝に水がたまって腫れてきたり、急に膝が動かなくなる「ロッキング」という状態になり、痛みで歩行困難になることもあります。
治療方法は、内側側副靱帯と同様に損傷の程度により保存療法と手術療法が選択されます。前述のとおり半月板は膝関節の中でクッションの役割を果たしています。半月板が無くなれば膝関節の軟骨の摩耗や変形につながることが多くなります。
あいあい整骨院での膝の治療
あいあい整骨院では、問診と徒手検査によって損傷箇所と程度を鑑別して、まずは痛みと炎症を抑えるためにRICE療法を基本に、アイシングと固定を行います。損傷の程度により整形外科の受診をおすすめする場合もあります。
また、超音波、微弱電流、といった物理療法を個々の症状に合わせ疼痛緩和、早期回復を促進させます。
痛みの治療が順調に進みましたら、お体の状態をチェックしてトータルバランス療法を行い骨盤のズレや体の歪みを整えて再発が起きにくいように調整していきます。
再発防止にむけて身体の機能、使い方の向上をはかるための、セルフストレッチや筋肉トレーニング、姿勢や歩行など動作指導等の運動指導を行います。
加えてEMSを用いて状態に合わせた筋力強化を図ることも可能です。
皆さんはスキーをする前に準備体操をしていますか?これはスキーに限らずですが、運動前には準備体操を必ず行うクセを付けましょう。準備体操をすることで血流が良くなり、筋肉の動きがスムーズになりケガの予防につながります。血流が上がれば体温も上がります。スキーは寒い場所で行うスポーツなので、しっかり身体を温めてから始めましょう。
おススメの準備体操
準備体操をしっかりしてくださいといわれても、何をしていいのかわからない方も多いのではないでしょうか?そこで、おススメの準備体操をお伝えします。
1.背伸びの運動:両手を上にあげて、手のひらで空を押すように伸びあがります。
2.体側伸ばし運動:背伸びの運動のポーズのまま、腰を横にスライドさせて全身で弓なりの姿勢をつくる。わきの下、脇腹、腰の側面が伸びているのを感じます。
3.両肩回し運動:腕を大きく回します。外回し、内回しと行いましょう。肩甲骨が動いているのを感じるくらい大きく回しましょう。
4.肩のストレッチ:腕を前に伸ばして、反対の手で肘を持ち、手前に引っ張ります。肩の外側が伸びているのを感じます。
5.首回し運動:ゆっくり首を大きく回します。時計回し、反時計回しと両方してください。
6.手首の運動:腕を前に伸ばし手のひらを上に向けて、反対の手で指先を持って手前に引っ張ります。次に手の甲を上に向けて、同じように反対の手で手の甲を手前に引っ張ります。手のひらが上の時は前腕部分の内側が、手の甲が上の時は前腕部分の外側がそれぞれに伸びているのを感じます。
7.上体前屈と上体反らし運動:足を少し開いて行ってください。
8.股関節のストレッチ:足を大きく開いて腰を落とし肩を入れて伸ばしましょう。
9.膝の屈伸運動:しゃがんだ時に踵ができるだけ上がらないように気を付けてください。
10.アキレス腱のストレッチ:反動をつけずにじんわり伸ばしていきます。
11.足首回し:足首をぐるぐる回します。
以上の運動でほぼ全身の筋肉を動かせると思います。
10分から15分くらいかけてしっかり準備体操をしていただいて、怪我をしないようにスキーを楽しんでください。
もし、万が一、怪我をしてお困りの際には「あいあい整骨院 古京町院」にご相談ください。症状改善から予防まで全力で施術とアドバイスをさせていただきます。