岡山市南区にある、あいあい整骨院新保院の大山です。
今回は日本人に多く、見た目も老けて見え健康面にも影響を及ぼす「猫背」について原因や対処法などを詳しく書かせていただきます。
〈猫背とは?〉
猫背とは、猫のように背骨が丸まってしまっている姿勢の事を指します。
人間の背骨は自然なS字カーブを描いていて頸椎、胸椎、腰椎、仙椎に分かれています。
そのうち胸椎の背骨側が極端に丸くなっており、鏡に映る自分の姿が肩よりもアゴが出て、背中が丸まっていると猫背の状態といえるでしょう。
猫背の他に円背(えんぱい)や胸椎後弯(きょうついこうわん)とも呼ばれる事があります。
背骨の中には「自律神経」という内臓の働きなどを調節する神経などが通っており背中が丸くなる事により筋肉が固まってしまい血流も悪くなり内臓や体全体に不調を引き起こす可能性があります。
これを読んでいるあなたが今悩んでいる肩こり、腰痛、その他の体の不調は猫背が関係しているかもしれません。
〈猫背になる原因〉
猫背の原因に「身体的な原因」、「生活習慣の原因」の2つに分けられます。
身体的な原因では主に筋力が関係します。座りっぱなしなどによって運動不足で生じる姿勢を保つ筋肉の衰えです。
背骨の自然なS字カーブを保つには腹筋と背筋がバランス良く働く必要があります。
猫背を招く生活習慣
・長時間のデスクワーク
・スマホやパソコンを長時間使用する。
・まえかがみの姿勢で作業を行なっている。
・運動不足
などが挙げられます。
〈猫背が引き起こす体のトラブル〉
猫背の状態が続くと背骨の正常なS字カーブが崩れて、頭部の重さを支える事ができなくなります。
背骨の一点に負担が集中してしまったりして、体や内臓に大きな負担がかかります。
負担がかかる事で生じるトラブルを解説していきます。
・肩こりや首こりやストレートネック
成人の頭の重さは約4〜6キロほどと言われており、その頭を支えるには頸椎が適度に前弯している必要があります。しかし、猫背になると頭を前に突き出したような姿勢になり、正常な頸椎の湾曲がなくなります。
そのような姿勢を続けると首や背中の筋肉にかかる負担が大きくなり、肩こりや首こりの症状が現れます。
正常な頸椎の湾曲がなくなった状態をストレートネックと呼び、長時間のデスクワークやスマホの使用などで起こりやすいとされています。
・頭痛
首周りの神経は頭まで繋がっているので、肩こり首こりが悪化する事で肩や首周りの血流が悪くなって固まった筋肉が神経などを圧迫する事により頭痛に繋がります。
・肩の痛み
猫背になると背中が丸くなり肩甲骨が外に開きます。そうすると肩は巻き肩状態になり背中や肩の筋肉はガチガチに硬くなり、肩こりなどに繋がり肩の可動域が失われて痛めやすくなります。
猫背になり巻き肩になると五十肩になるリスクが高くなります。
・腰痛
腰は上半身を支えたり、体のバランスをとったり体の中心で重要な役割を担っています。腰椎は(前弯)前に緩くカーブをしています。
猫背になる事でそのカーブが崩れてしまい上半身の重さや動きを正常に保つ事ができなくなります。腰椎や椎間板、そして関節や筋肉へ大きな負担を与えます。その結果腰痛が引き起こされます。
・内臓への影響
猫背になると背中が丸くなり内臓が下垂し圧迫を受けたりします。これを内臓下垂や内臓圧迫と呼びます。
内臓機能の低下が起こり胃腸の不調(消化不良や胃の痛み)消化器系の不調(便秘)などの症状が現れます。
そして背中が丸くなる事により胸郭が狭くなり肋骨が正常に広がらず肋骨や横隔膜の動きが妨げられ呼吸が浅くなります。
・自律神経への影響
上記でも説明したストレートネックの状態になると首の周りにある自律神経(交感神経、副交感神経)が圧迫を受けたりして血流不足で機能低下を引き起こしたり、慢性的な疲労感や不眠、だるさ、頭痛、耳鳴りなどの不調に繋がります。
〈猫背のセルフチェック〉
自分が猫背なのか疑問に感じる方も多いと思いますので簡単にできるセルフチェック方法をお伝えしていきます。
STEP1
壁にかかとが付く状態で立ちます。
STEP2
腰の隙間に手を入れる。
隙間に手がちょうど入ると正常。
隙間に手を入れても余裕があると反り腰タイプ。
隙間に手が入らなければ猫背タイプです。
〈ゴールデンライン〉
セルフチェックをお伝えしたので今度は正しい姿勢(ゴールデンライン)をお伝えしていきます。
ゴールデンラインとは姿勢を横から見た時に「耳たぶ」「肩峰」「大転子」「膝関節前方」「外果前方」が一直線に真っ直ぐ揃っていれば正しい姿勢と言えるでしょう。
これが崩れる事で猫背や姿勢不良になり体の不調に繋がります。
〈猫背にならない為に鍛えてほしい筋肉とトレーニング方法〉
ゴールデンラインを意識していてもそれを持続させるのは辛いと思います。
姿勢を維持する為に必要な筋肉やトレーニング方法をお伝えしていきます。
まず知っていてもらいたいのは姿勢を支える為に必要な「インナーマッスル」です。
人間の体にはインナーマッスルとアウターマッスルが存在します。
・インナーマッスル(深層筋)
身体の奥の方にあり姿勢を細かく調整し関節の位置を正常に保つ働きがあります。主に脂肪を燃焼させる赤筋が多い。
[主な筋肉]
脊柱起立筋、腸骨筋、大腰筋など。
インナーマッスルは姿勢保持に重要な筋肉なので姿勢保持筋とも呼ばれます。
・アウターマッスル(表層筋)
身体の表面近く浅い場所にあり、運動を行う際にパワーを出す筋肉。
主に糖を燃焼させる白筋が多い。
[主な筋肉]
上腕二頭筋(力こぶ)、大胸筋、大腿四頭筋(太ももの筋肉)
このインナーマッスルが正常に働く事により正しい姿勢を維持するのですが運動不足や悪い姿勢を続けると衰えてきます。
そして鍛えてほしい筋肉は「腸腰筋」「脊柱起立筋」です。
腸腰筋は骨盤を安定させ姿勢維持して体幹を前屈や股関節を屈曲(足を上げる)作用があります。
脊柱起立筋は骨盤から頭まで付いている背中で最も大きく長い筋肉です。腰を反らしたり体を傾けたりする作用があります。
このインナーマッスルを鍛える為には体幹トレーニングが必要です。
〈あいあい整骨院での治療法やメニュー〉
猫背に対するあいあい整骨院では身体の左右差や姿勢などのアライメントの異常、筋肉や関節の硬さや柔軟性を確認し、あいあい整骨院オリジナルの「トータルバランス療法」で骨盤の歪み、姿勢改善、筋肉の緊張などを手技で改善させていくメニューです。
トータルバランス療法を受けた直後は個人差がありますがすぐに効果を実感されるかと思います。
ですが、まだ体がこの正しい姿勢を覚えていない状態なのでまた同じ悪い姿勢などを続けていくと同じ事の繰り返しになってしまいます。
ご自身でも正しい姿勢を意識していただき、週に2回の3〜4日ペースで通っていただくと悪い姿勢には戻りづらくなります。
上記でお伝えしたインナーマッスルを鍛える体幹トレーニングをご自宅でする事ができない方ややる気が起きない方はあいあい整骨院にあるEMSを提案させていただきます。
EMSとはelectrical(電気的)muscle(筋肉)stimulation(刺激)の頭文字を取った略称です。
つまり電気刺激で強制的に筋肉に収縮運動を行う器機です。
これによりインナーマッスルとアウターマッスルの両方を効率的に刺激して運動の補助を行います。
1秒間に5回。30分間で9,000回の腹筋運動に相当します。
低周波治療機の電気と比べてピリピリ感などの皮膚抵抗が少なく痛みが少ないです。
もし、興味がある方は体験からできますので一度あいあい整骨院にご連絡いただけたらと思います。
今回は猫背について詳しく書かせていただきましたが、日本人は海外の方に比べると筋力不足や生活習慣や日本の作法であるお辞儀や正座などの習慣がありますので悪い姿勢の方が大半です。
自分が悪い姿勢なのか猫背なのか気になる方は一度あいあい整骨院へお越しください。